
- 研究成果を出しても評価されず、昇進や昇格の機会がない
- 管理職になると研究から離れてしまい、技術者として成長できない
- 年功序列で若手の意見やアイデアが採用されない
上記のような不満や悩みを抱えて転職を検討している研究開発職の方もいるのではないでしょうか。
しかし、一般的な転職サービスだと「研究者ならではの悩みを理解してもらえない」「専門外の研究開発職を紹介されることもある」といったことも少なくありません。
満足度の高い転職を実現するためには、研究開発向け転職エージェント・サイトの活用がおすすめです。
多様な分野の求人が豊富なのはもちろん、研究開発職ならではのポイントを押さえた転職サポートが受けられます。
当記事では、研究開発向けおすすめ転職エージェント・サイト8社をご紹介。
サービスの選び方や確認ポイント、活用がおすすめな理由も詳しく解説しているので、記事を読んで転職活動に役立ててください。
研究開発向けおすすめ転職エージェント・サイト8社比較|ポイントまとめ
研究開発向けおすすめ転職エージェント・サイト8社を、当編集部で厳選しました。
特徴やチェックポイントなど、各社を比較しやすいようにまとめたので、自分に合ったサービスを探してみてください。
アカリクキャリアは研究経験を活かしたい院卒者におすすめ
- 院卒者に特化した転職エージェント
- 研究開発ポジションの転職支援経験も豊富
- 文部科学省の「A-PRAS」に認定されている
アカリクキャリアは、研究経験を活かしたい院卒者におすすめします。
求人はすべて院卒者向けで、利用者の99%以上が院卒者という、研究職向けの転職エージェントです。(※)
一般的な転職エージェントでは理解されにくい研究内容や専門性を理解した上で、マッチ度の高い研究開発ポジションを提案してくれます。
研究開発に力を入れる大手企業との強固なネットワークも構築しているため、幅広い研究分野の紹介が可能で、希望に合ったポジションに出会える可能性も高いでしょう。
これまで15年以上にわたって累計15万人以上(※)の院生・院卒者を支援してきた実績があるので、研究開発の転職を検討している院卒者は、押さえておくといいでしょう。
対応地域 | 全国 |
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運営会社 | 株式会社アカリク |
許可番号 | 13-ユ-317713 |
公式URL | https://tenshoku-agent.acaric.jp/ |
※「アカリクキャリア」公式サイトより(2025年8月29日時点)
JACリクルートメントは研究開発分野に強いプロのサポートを受けたい人におすすめ
- 業界・職種に特化した約1,400名のコンサルタントが在籍(※)
- 企業と転職希望者の双方を一人のコンサルタントが担当
- 質の高い研究開発の非公開求人とも出会える
JACリクルートメントは、研究開発分野に強いプロのサポートを受けたい人におすすめです。
各業界・職種に精通したコンサルタント多数在籍しており、研究開発職の知識を持つプロフェッショナルが転職をサポートしてくれます。
また、企業と転職希望者の双方を一人のコンサルタントが担当する「コンサルタント型」を採用。
研究職の専門性や企業の研究開発戦略を深く理解した、的確なマッチングが期待できます。
取引実績も約12,000社(※)と充実しており、一般には公開されていない研究開発職のハイクラス求人を多数保有しているのも特徴のひとつ。
オリコン顧客満足度調査で「ハイクラス・ミドルクラス転職7年連続第1位(※)」という実績があるのも、期待できるポイントではないでしょうか。
研究開発に詳しいコンサルタントの質の高いサポートを受けたいなら、ぜひJACリクルートメントを選択肢に入れてみてください。
対応地域 | 全国 |
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運営会社 | 株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント |
許可番号 | 13-ユ-010227 |
公式URL | https://www.jac-recruitment.jp/ |
※「JACリクルートメント」公式サイトより(2025年8月29日時点)
RD REALIZはヘルスケア・ライフサイエンス分野の経験者におすすめ
- 「食品」「化粧品」「バイオ・ヘルスケア」業界特化で20年の実績(※)
- 4,000社以上の取引先企業とのネットワークあり(※)
- 年収800万円以上の高年収求人を保有
RD REALIZは、ヘルスケアやライスサイエンス分野の経験者におすすめです。
「食品」「化粧品」「バイオ・ヘルスケア」業界に特化した、専門的な研究開発職の転職支援を受けられます。
20年間業界に特化して運営してきた実績があるため、取引先も4,000社以上(※)と圧倒的なネットワークの太さです。
高年収の求人も多く、これまでの経験を活かした待遇改善やキャリアアップ転職も目指せるでしょう。
取引業界比率は食品が48.7%、バイオが38.3%と多くを占めています。(※)
長年の経験を積んだ専任コンサルタントは、各業界を深く理解しており、登録から入社まで期間制限なしの手厚いサポートで、転職活動を支えてくれます。
「食品」「化粧品」「バイオ・ヘルスケア」の研究開発経験がある人は、RD REALIZを押さえておくといいでしょう。
対応地域 | 全国、海外 |
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運営会社 | 株式会社RDサポート |
許可番号 | 13-ユ-010792 |
公式URL | https://www.rdsupport-tenshoku.jp/ |
※「RD REALIZE」公式サイトより(2025年8月29日時点)
メイテックネクストはメーカーの研究開発ポジションを希望する人におすすめ
- 製造業・メーカーの求人は業界トップクラス
- コンサルタントの半数以上が技術系分野出身で専門性が高い(※)
- メイテックグループの一員で1974年設立の実績
メイテックネクストは、メーカーの研究開発ポジションを希望する人におすすめです。
エンジニア専門として業界トップクラスの求人数を誇り、技術系出身コンサルタントが研究開発職の転職を成功へと導いてくれます。
コンサルタントの半数以上(※)がメーカーの技術系分野出身で、研究開発職の技術的な背景や専門性を理解してキャリア分析を実施。
機械的なマッチングではない「本当の適職」を提案してくれるので、満足度の高い転職実現も可能です。
「トヨタ自動車」「デンソー」「NEC」など、大手研究開発企業の内定実績もあり、メイテックネクストにしか募集が出ない独占求人も保有しています。
サービス利用期間の制限がなく、転職を急かされることもたいため、自分のペースで転職活動を進められます。
希望や理想に合ったメーカーの研究開発職への転職を目指すなら、ぜひ活用してみてください。
対応地域 | 全国、海外 |
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運営会社 | 株式会社メイテックネクスト |
許可番号 | 13-ユ-301658 |
公式URL | https://www.m-next.jp/ |
※「メイテックネクスト」公式サイトより(2025年8月29日時点)
Kaguyaは最先端技術の研究開発に携わりたい人におすすめ
- 先端技術・イノベーション領域に特化
- 本物の技術に精通したキャリアアドバイザーがサポート
- 大手優良企業の独占案件多数
Kaguyaは、最先端技術の研究開発に携わりたい人におすすめです。
技術系エンジニア転職支援に強い「メイテックネクスト」と、先端技術専門の「ムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス」が共同運営している転職支援サービスだからです。
カバーしている最先端の研究開発領域も以下のように幅広く、保有技術や専門性を活かしながら、新たな分野への挑戦も目指せるでしょう。
- 人工知能(AI)
- ロボティクス
- IoT
- ブロックチェーン
- 自動運転
- 量子情報・センシング技術
- 脳コンピュータインターフェース
- 宇宙開発
- バイオテクノロジーなど
先端技術に関連する大手優良企業との取引もあり、独占求人も多数保有しています。
実績も先端技術領域への深い知見もあわせ持つサービスなので、最先端の技術領域で研究開発に携わりたいなら、ぜひ一度相談してみてください。
対応地域 | 全国 |
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運営会社 | ムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス合同会社 |
許可番号 | 13-ユ-301658 |
公式URL | https://www.kaguyajob.com/ |
※「Kaguya」公式サイトより(2025年8月29日時点)
研究職転職ナビは大手や優良企業の研究開発職を目指す人におすすめ
- 研究職に特化したマイナビグループの転職サービス
- 多種多様な研究職分野の求人がそろっている
- 若手からミドルまで幅広い年代が登録
研究職転職ナビは、大手や優良企業の研究開発職を目指す人におすすめです。
マイナビグループ運営の転職サービスで、グループのネットワークを活かして幅広い業界の企業との取引実績があります。
「ジャパンディスプレイ」「日立Astemo」「三英社製作所」などの具体的企業名や、博士・修士レベルの専門分野からの求人検索も可能です。
利用者の7割(※)が若手からミドル層で、さまざまな年代の研究開発の転職を目指す人たちから選ばれています。
研究職分野専門のコンサルタントが、非公開求人をはじめとした希少な求人情報を提供し、企業との密な連携により、最新の募集情報をタイムリーに紹介してくれるのもポイントです。
転職を希望する企業が明確な人は、研究職転職ナビにサポートしてもらうといいでしょう。
対応地域 | 全国 |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
許可番号 | 13-ユ-080554 |
公式URL | https://tennavi-job.com/ |
※「研究職転職ナビ」公式サイトより(2025年8月29日時点)
Laboしごとはライフサイエンス分野で柔軟に働きたい人におすすめ
- ライフサイエンス(Bio・Medical・Chemical)分野の研究開発に特化
- 多様な雇用形態の紹介が可能
- 全研究段階をカバーする幅広い事業領域
Laboしごとは、ライフサイエンス分野で柔軟に働きたい人におすすめです。
バイオ・化学などの研究職に特化した「ライフサイエンス・ディビジョン」が運営しており、正社員はもちろん、契約社員や派遣など多様な雇用形態に対応しています。
最長6か月の派遣期間を経て、直接雇用に移行できる紹介予定派遣の紹介も可能です。
取り扱い領域も幅広く、さまざまな業界の企業に加えて、大学研究室や公的研究機関などの求人も保有しています。
また、基礎研究から応用研究、上市フェーズまですべての研究段階をカバーしているのも特徴です。
専任エージェントが一人ひとりのキャリアプランやワークスタイルをヒアリングし、希望や経験などにマッチした求人を紹介してくれます。
研究者としての働き方にこだわりがある人は、一度相談してみるといいでしょう。
対応地域 | 全国 |
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運営会社 | 株式会社メディカル・プリンシプル社 |
許可番号 | 13-ユ-040295 |
公式URL | https://laboshigoto-cri.jp/ |
※「Laboしごと」公式サイトより(2025年8月29日時点)
Symbiorise(シンビオライズ)はAI・データサイエンス分野で経験を積みたい人におすすめ
- AI・データサイエンス領域に特化した転職エージェント
- 書類通過率85.6%と転職後年収アップ率66.2%の高い実績(※)
- 東証プライム上場のクリーク・アンド・リバー社が運営
Symbiorise(シンビオライズ)は、AI・データサイエンス分野で経験を積みたい人におすすめです。
運営する「クリーク・アンド・リバー社」は、各協会・学会とのネットワークを持ち、さらに48,000社以上の企業と取引実績があります。(※)
最先端研究を活かせる職種も幅広くカバーしており、研究者特有のスキルや経験を正しく評価したマッチングが可能です。
1年~2年の長期転職支援実績もあり、セカンドオピニオンとしても活用できるため、転職のタイミングや方向性を慎重に検討したい研究者にもおすすめです。
高年収ポジションの求人も保有しているので、AI・データサイエンス分野での研究経験が活かせる転職を検討している人は、活用してみてはいかがでしょうか。
対応地域 | 関東、関西、その他 |
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運営会社 | 株式会社クリーク・アンド・リバー社 |
許可番号 | 13-ユ-040294 |
公式URL | https://symbiorise.com/ |
※「Symbiorise(シンビオライズ)」公式サイトより(2025年8月29日時点)
業種別|研究開発向けおすすめ転職エージェント・サイトをピックアップ
この章では、業種別におすすめの研究開発向け転職エージェント・サイトをピックアップしました。
希望の業種があれば、ぜひチェックしてみてください。
製薬・バイオテクノロジー業界におすすめ3社
製薬・バイオテクノロジー業界を目指す研究者には「RD REALIZE」「Laboしごと」「アカリクキャリア」の3社がおすすめです。
RD REALIZEは「バイオ・ヘルスケア」分野の転職支援実績が20年間あり、「ユーグレナ」「大正製薬」といった有名企業との取引もあります。
医薬品メーカーからバイオベンチャーまで、幅広い求人を扱っており、高年収案件も充実しています。
Laboしごとは選択肢が豊富で、民間の製薬業界やバイオベンチャーはもちろん、大学の研究室や公的研究機関まで対応。
ライフサイエンス分野の研究開発に特化したサービスならではの、専門的なサポートが受けられます。
アカリクキャリアは、製薬・バイオ分野の研究に必要な高度な学術的背景を持つ求職者のニーズの理解が深いです。
院卒者向けのサービスなので、「生物学」「薬学」「医学」系の博士・修士の転職に強みを持っています。
高度な専門知識と厳格な規制環境への理解が求められるので、製薬・バイオテクノロジー業界に強い転職エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。
サービス名 | おすすめ理由 |
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RD REALIZE | 再生医療分野の専門求人が豊富。ハイクラス案件も保有。 |
Laboしごと | 研究職のさまざまな雇用形態から求人を紹介してもらえる。 |
アカリクキャリア | 院卒者向け求人に特化。研究内容が活かせる転職を徹底サポート。 |
食品・化粧品業界におすすめ2社
食品・化粧品業界を目指す研究者には「RD REALIZE」「研究職転職ナビ」の2社がおすすめです。
RD REALIZEは食品・化粧品関連企業との取引が多く、「おやつカンパニー」「POKKA SAPPORO」「FANCL」など有名企業への転職支援実績もあります。
食品や化粧品業界に精通したコンサルタントが、想いに寄り添いながら、キャリアやポジションの提案してくれます。
研究職を専門にサポートを行っている研究職転職ナビは、「食品・飲料」「化粧品」の一般公開されない希少性の高い求人を保有。
専門コンサルタントから、業界の転職事情や市場動向も踏まえたアドバイスも受けられます。
食品・化粧品業界に転職するなら、消費者向け製品開発の専門知識を持つ2社の重点的な活用がおすすめです。
サービス名 | おすすめ理由 |
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RD REALIZE | 1998年創業から25年以上の歴史あり。新たなポジションを生み出すことも可能。 |
研究職転職ナビ | マイナビグループの転職采―ビス。希望業界の新着求人を受け取れる。 |
IT・AI・データサイエンス業界におすすめ3社
IT・AI・データサイエンス業界を目指す研究者には「Symbiorise」「Kaguya」「メイテックネクスト」の3社がおすすめです。
2015年の第3次AIブームから、AI業界専門転職エージェントとして活動しているSymbioriseは、データ・AI領域の専門性の高さが特徴です。
高い書類通過率と年収アップ率を誇り、IT・AI・データサイエンス業界の転職成功が期待できます。
Kaguyaは先端技術やイノベーション領域に特化しており、「人工知能(AI)」「ロボティクス」「IoT」など最先端の研究開発領域をカバー。
年間8,000人の利用者数(※)という安定した基盤で転職をサポートしてくれます。
エンジニア転職に強いメイテックネクストは、コンサルタントの半数以上がメーカーの技術系分野出身です。
AI・データサイエンス分野での研究経験を、民間企業の実装業務に活かす転職支援について、豊富な実績があります。
以下の各社のおすすめ理由も参考にしてみてください。
サービス名 | おすすめ理由 |
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Symbiorise | 全担当者が高度なデータ・AIリテラシーを保有している。 |
Kaguya | IT系先端技術の案件に強い。厳選非公開求人の紹介も可能。 |
メイテックネクスト | IT分野のコンサルタント在籍。大手メーカー求人も豊富。 |
自動車・機械・電子部品業界におすすめ2社
自動車・機械・電子部品業界を目指す研究者には「メイテックネクスト」「JACリクルートメント」の2社がおすすめです。
メイテックネクストには、そうそうたる大手自動車・機械メーカーの求人がそろっています。
内情を踏まえたアドバイスは、選考に通過しやすく内定実績も充実しているため、頼れるサービスだと言えるでしょう。
ハイクラス転職に強いJACリクルートメントにも、自動車・機械・電子部品の求人があり、ネットワークを活かした好条件求人の提案にも強いです。
研修開発のような専門職の転職支援では、トレンドを意識したサポートも受けられます。
自動車・機械・電子部品業界を目指す場合、豊富な実績と最新技術への深い理解を持つ、2社からぜひ選んでみてください。
サービス名 | おすすめ理由 |
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メイテックネクスト | メーカーへの転職支援実績が豊富。非公開求人の提案も受けられる。 |
JACリクルートメント | 専門職転職のエキスパート。研究開発のハイクラス転職が目指せる。 |
化学・素材・エネルギー業界におすすめ2社
化学・素材・エネルギー業界を目指す研究者には「JACリクルートメント」「RD REALIZE」の2社がおすすめです。
JACリクルートメントには、化学・素材・エネルギー分野の大手企業への転職実績が多数あります。
外資系や世界的に展開する企業ともつながりがあるため、グローバルキャリアを築くことも可能です。
RD REALIZEは、化学業界での研究開発職について深い知見を持っており、これまで20年以上に渡って転職を支援しています。
新素材開発や化学工程の効率化といった、化学・素材分野ならではの研究開発ニーズにも対応可能です。
以下におすすめ理由も紹介しているので、チェックしてみてください。
サービス名 | おすすめ理由 |
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JACリクルートメント | オリコン顧客満足度調査ハイクラス・ミドルクラス転職で7年連続第1位の実績。(※) |
RD REALIZE | 大手からベンチャーまで、専門的な知識や経験が活かせる転職をサポート。 |
※「JACリクルートメント」公式サイトより(2025年8月29日時点)
研究開発向け転職エージェント・サイトの活用がおすすめな理由
研究開発向け転職エージェント・サイトの活用がおすすめな理由を紹介します。
利用を検討している人は、参考にしてみてください。
理由その1、最新の研究開発トレンドに合った求人情報を入手できる
最新の研究開発トレンドに合った求人情報を入手できる点で、転職エージェント・サイトの活用はおすすめです。
研究開発分野は技術革新が急速に進む領域であり、新しい研究分野や技術応用が次々と生まれるため、専門的な求人情報が日々更新されています。
近年、研究開発の転職市場では、従来の技術分野に加えて、「AI・機械学習」「量子コンピュータ」「バイオテクノロジー、」「脱炭素技術」など、新興分野での人材需要が急激に高まっています。
そのため、一般的な転職サイトには掲載されていない、以下のような求人と出会えることも。
- 次世代電池・エネルギー貯蔵技術の研究開発職
- 再生医療・細胞治療技術の研究職
- カーボンニュートラル関連の新素材開発職
- 自動運転・MaaS関連のシステム開発職
- メタバース・VR/AR技術の応用研究職
- ゲノム編集・遺伝子治療の研究職
これまでの経験を活かして、最新の研究開発トレンドに沿ったキャリアチェンジを検討している方は、研究開発向けの転職エージェント・サイトの活用は非常に役立ちます。
理由その2、研究職向けの職務経歴書作成・添削サポートを受けられる
研究職向けの職務経歴書作成・添削サポートを受けられるのもおすすめ理由の一つです。
研究開発職の職務経歴書は、一般的な職種とは記載する内容が大きく異なります。
たとえば、次のような専門的要素を適切に表現する必要があります。
- 研究テーマ
- 使用技術
- 成果
- 学術発表
研究開発の転職において、職務経歴書は単なる業務履歴ではなく、研究者としての「専門性」「技術力」「問題解決能力」を企業に伝える重要なツールです。
当記事内で紹介している転職エージェントの多くが、応募書類の作成支援や添削を行っています。
理由その3、研究経験を活かした中長期のキャリアプランを提案してもらえる
研究開発向け転職エージェントを利用すれば、研究経験を活かした中長期のキャリアプランを提案してもらえます。
「専門分野の技術進歩」「産業動向」「アカデミアと民間の違い」などを考慮した、戦略的なプランニングを行ってくれるからです。
以下は、研究開発職のキャリアパスや成長戦略の一例です。
- アカデミアから民間企業への段階的な移行プラン
- 基礎研究から応用研究、開発研究への領域拡大戦略
- 技術職からマネジメント職への昇進ルート設計
- 専門分野の技術トレンドに合わせたスキルアップ計画
- 国内企業から外資系企業への国際的なキャリア構築
- 研究職からコンサルタント・事業開発職への職種転換
自身でキャリアプランを描ける方もいますが、漠然とした希望しかない場合や、具体的なプランとして組み立てられない場合もあります。
研究開発職は一般的な職種とは異なるため、専門性の高いプロの支援を活用して、中長期なキャリア戦略を立てるのがおすすめです。
理由その4、企業の研究開発方針や将来性の事前調査ができる
研究開発向け転職エージェントでは、企業の研究開発方針や将来性を事前に調査できます。
企業とのパイプを持ち、内部情報や企業動向などに精通したコンサルタントが、役立つ情報を提供してくれるからです。
転職エージェントが提供してくれる情報と確認ポイントの例は以下のとおり。
調査項目 | 確認ポイント |
---|---|
研究開発投資額 | 売上高研究開発費比率、過去3年の推移 |
技術戦略方針 | 注力技術分野、新規事業への投資姿勢 |
組織体制 | 研究開発部門の人員規模、権限・決裁体制 |
競合優位性 | 特許ポートフォリオ、技術的差別化要因 |
将来性 | 市場成長性、事業ポートフォリオの変化 |
ただし、担当者によって情報量は異なるので、必要な情報が提供されない場合は、自ら収集をお願いするといいでしょう。
とくに研究開発分野では、以下のような状況の変化が入社後の研究環境に大きく影響します。
- 企業の研究投資削減
- 事業方針転換
- 技術領域の縮小
将来の事業方向や技術戦略を十分に理解した上で転職先を選ぶことが、長期的なキャリア形成にもつながります。
研究開発向け転職エージェント・サイトの弱点と対処法
研究開発向け転職エージェント・サイトには、以下の弱点もあります。
具体的な内容と対処法も紹介するので、検討時の参考にしてみてください。
弱点その1、専門外の分野では適切なアドバイスを受けられない
研究開発向け転職エージェントでは、専門外の分野では適切なアドバイスを受けられない可能性があります。
研究開発分野は専門性が高く、領域ごとに求められる技術や手法が異なるため、コンサルタントがすべての専門分野に精通することは現実的に困難です。
以下は、研究開発の専門分野と理解に必要な知識です。
専門分野 | 理解に必要な知識 |
---|---|
量子コンピュータ | 量子力学、量子情報理論、アルゴリズム |
再生医療 | 幹細胞生物学、組織工学、薬事規制 |
脳科学・BMI | 神経科学、信号処理、医療機器開発 |
合成生物学 | 分子生物学、バイオエンジニアリング、倫理 |
すべての領域で同等の専門性を提供することは難しいとわかります。
表面的な経歴理解だけだと、企業ニーズとのミスマッチも起こってしまうため、深い専門知識は欠かせません。
弱点その2、研究成果を企業価値へ正確に換算できない
研究開発向け転職エージェント・サイトを使っても、研究成果を企業価値へ正確に換算するのは難しいです。
大学や研究所などのアカデミアで評価される成果と、民間企業で求められる成果は、種類や評価基準が違うからです。
- ●研究開発の価値指標
- ・論文発表数
・引用回数
・学会での評価など - ●企業の価値指標
- ・特許取得
・商品化実績
・売上貢献など
上記のように、明確な対応関係がないため、転職活動において研究者の真の市場価値を適切に評価することは困難になります。
そのため、納得できない評価や待遇が提示されることもあるでしょう。
弱点その3、アカデミアと民間企業の文化の違いを軽視してしまう
アカデミアと民間企業の文化の違いを軽視しがちな、研究開発向け転職エージェント・サイトも存在します。
転職エージェントは技術的なスキルマッチングや年収に焦点を当てがちで、根本的な企業文化の違いを十分説明せず、転職を進めてしまうケースもあるからです。
アカデミアの自由で長期的な研究環境から、利益重視で短期成果を求められる企業環境への転職で、想像以上のカルチャーショックを経験する研究者は少なくありません。
とくに、以下のような違いは、早期離職につながることも。
項目 | アカデミア | 民間企業 |
---|---|---|
研究テーマ決定 | 研究者の興味・仮説に基づく | 市場ニーズ・収益性を重視 |
成果評価基準 | 論文発表・学術的インパクト | 特許・商品化・売上貢献 |
研究期間 | 長期的・継続的な探求 | 短期〜中期での成果創出 |
意思決定プロセス | 個人の判断・学術的議論 | 組織的合意・経営判断 |
失敗への許容度 | 失敗も学術的価値として評価 | 失敗は損失・責任問題となる |
「意思決定プロセス」「評価制度」「研究の自由度」といった違いが大きいため、アカデミア出身の研究者は、企業文化への適応が難しい場合もあります。
研究開発向け転職エージェント・サイト選び方|確認ポイントも紹介
研究開発向け転職エージェント・サイトの選び方を紹介します。
それぞれの確認ポイントも解説するので、選ぶ際の参考にしてみてください。
選び方その1、総求人数だけでなく希望条件に合致する研究開発求人の割合を確認する
総求人数だけでなく、自分が希望する条件に合致する求人の割合を確認しましょう。
転職エージェント・サイトが数万件の求人数を誇っていても、高度に専門化された研究開発職の求人は、分野や領域によっては多く扱っていないこともあります。
希望条件に沿った質の高い求人を見つけるには、以下のポイントを重点的にチェックしましょう。
- 自分の専門分野
- 希望年収
- 勤務地
- 研究段階(基礎研究・応用研究・開発研究)
とくに注目したいのが「希望勤務地」です。
研究開発職は企業の研究拠点や開発センターが特定の地域に集中する傾向にあるため、転職エージェントによって求人数に大きな差が生じることもあります。
たとえば、つくば市は国と民間合わせて約160の研究機関が立地し、約14,000人の研究者が活動する地域のため、研究開発の求人も探しやすいでしょう。
(参照:つくば市「筑波研究学園都市とは」)
転職エージェント・サイトの総求人数に惑わされず、具体的な希望条件に合った求人保有件数と質を、事前に確認することをおすすめします。
選び方その2、担当コンサルタントの研究開発職に関する専門知識レベルを事前に確認する
担当コンサルタントの研究開発職に関する専門知識レベルを事前に確認しておきましょう。
研究開発職の転職では高度な専門性が求められるため、コンサルタントが研究内容や技術的背景を正確に理解できなければ、適切な求人紹介やキャリアアドバイスが受けられません。
確認方法でおすすめなのが、初回面談時です。
面談を通してコンサルタントの専門知識が見えてくるでしょう。
以下に、確認しておきたい項目と質問例を掲載しているので、面談時に役立ててみてください。
確認項目 | 質問例 |
---|---|
技術的バックグラウンド | 「私の専門分野での業界経験はありますか?」 |
専門知識の深さ | 「◯◯技術の市場動向をどう見ていますか?」 |
転職支援実績 | 「同じような研究背景の方の転職事例はありますか?」 |
企業知識 | 「◯◯企業の研究開発戦略をご存知ですか?」 |
次に確認できるチャンスは、技術面接や研究プレゼン指導の際です。
専門分野の技術的な深さまで踏み込んだ、実践的な指導を提供しているかを判断してみてください。
選び方その3、同業者からの評価や推薦を確認する
研究開発向け転職エージェント・サイトを選ぶ際は、同業者からの評価や推薦も確認しておくのがおすすめです。
実際にサービスを利用した研究者や技術者からの声は、公式な情報では分かりにくい実態を知る手がかりとなり、判断材料として役立ちます。
とくに、同じ専門分野の人の意見はイメージもしやすく、判断する際の参考になるでしょう。
情報収集は、以下の方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
情報源 | 確認できる内容 |
---|---|
同分野の研究者・技術者 | 実際の利用体験、転職成功&失敗事例 |
先輩・同僚の転職経験者 | コンサルタントの専門性、サポート品質 |
専門学会、職能団体 | 公的な認定や推薦状況 |
転職サイト、SNS、掲示板 | 匿名での率直な意見や評価 |
「学会やセミナー」「研究コミュニティでの人脈」などが活用できるでしょう。
共同研究先企業への転職は利益相反になる?研究開発の転職リスクと回避策
研究開発者の中には、「転職によって自分や転職先に利益がある一方で、共同研究先や関係者に不利益を与えてしまうのでは」と利益相反を心配する方もいます。
共同研究先企業への転職は、「競業避止義務」に抵触するリスクはありますが、事前の確認と適切な対応により回避が可能です。
研究開発職では機密性の高い技術情報や営業秘密を扱うため、多くの企業が「競業避止条項」を雇用契約に含めています。
一般的には、以下のような制限を設けていることが多いです。
- 転職後1〜2年間の競合他社での就業禁止
- 特定の技術分野や製品領域での業務制限
- 顧客情報や取引先への接触禁止
- 同僚や部下の引き抜き行為の禁止
「競業避止義務違反」が発覚した場合のリスクは以下のとおり。
- 損害賠償請求
- 差し止め命令などの法的措置
ただし、競業避止条項の有効性は「制限期間の合理性」「対象範囲の妥当性」「代償措置の有無」などで判断されるため、すべての条項が法的に有効とは限りません。
利益相反の回避策として、以下内容を押さえておくといいでしょう。
- 転職前に雇用契約書を確認する
- 転職先での業務内容や共同研究先との関係を整理する
- 必要に応じて弁護士や転職エージェントに相談する
- 業務内容や就業タイミングを慎重に検討する
リスクが心配な方は、共同研究先企業への転職はできるだけ避けたほうが安心です。
転職する場合は、利益相反や競業避止義務のリスクを事前に把握し、慎重に行動するようにしましょう。
よくある質問|研究開発向け転職エージェント・サイト利用時のQ&A
研究開発向け転職エージェント・サイト利用時のよくある質問をQ&A形式で紹介します。
同じような疑問や不安を抱えている方は、チェックしてみてください。
Q.学歴や研究実績が不足していても転職エージェントは利用できますか?
A.転職エージェント自体は、学歴や研究実績に関わらず利用できますが、研究開発職に転職できるかは別です。
どのような経歴であっても登録を受け付けており、企業のニーズと希望が合えば求人を紹介してもらえますが、マッチングが難しい場合もあります。
研究開発職の多くは大学卒以上や研究実績を前提とした求人が中心です。
学歴が不足していると応募できる求人が限られますし、研究実績が不十分な場合もアピールを十分できず、転職成功のハードルは上がります。
ただし、研究実績が少なくても挑戦できる求人が出てくることもあるので、まずは転職エージェントに相談して可能性を確認してみるといいでしょう。
Q.博士号を持っていると企業から敬遠されることはありませんか?
A.敬遠されることはなく、むしろ研究開発職では高く評価されることが多いです。
企業は技術革新やイノベーション創出のために、高度な専門知識がある人材を積極的に求めています。
博士号は「深い専門性」「研究遂行能力」「問題解決スキル」を示す証明で、企業も重視しています。
敬遠を心配する必要はないので、博士号の専門性を活かせる研究開発職への転職を目指してみてください。
Q.アカデミアでの研究経験しかないのですが民間企業に転職できますか?
A.民間企業の研究開発職で高く評価されるスキルがあれば転職も十分に可能です。
多くの企業は、アカデミア出身者の基礎研究力を活用したいと考えています。
とくに以下のスキルや経験を、アカデミアでの研究経験から得られているのであれば問題ないでしょう。
- 論理的思考力
- 問題設定能力
- 実験計画立案スキル
- データ解析能力
- 実証的アプローチなど
研究力と専門知識を高く評価する民間企業は数多く存在するため、積極的に転職活動を進めてみてください。
もし不安があるようなら、アカデミアから民間企業への転職実績がある転職エージェントに相談するのもおすすめです。
Q.特許や論文がないと研究開発職への転職は難しいですか?
A.研究経験で培った技術的思考力や実務スキルを適切にアピールできれば、研究開発職への転職は十分に可能です。
企業が研究開発職の採用で重視するのは特許や論文の数だけではありません。
評価要素は以下のように多面的です。
- 研究遂行能力
- 技術的思考力
- 課題解決スキル
- チームワーク
- 学習意欲など
とくに応用研究や開発研究では、実用化に向けた実践的なスキルの方が重要視されます。
特許や論文実績を必須としない企業の求人もあるので、研究開発向け転職エージェント・サイトを活用して探してみてください。
Q.研究職から離れブランク期間がある場合でも大丈夫ですか?
A.転職エージェント・サイトの利用も研究開発職への復帰も可能です。
研究開発分野では、「育児」「介護」「体調不良」「他分野での経験」など、一時的に研究から離れる期間があることは珍しくありません。
事情を理解している企業も多く、ブランク期間よりも研究能力や専門知識の蓄積、復帰への意欲が重視されることも。
ただし、ブランク期間の適切な説明を行うことや、復帰するにあたり戦略を立てることは重要です。
研究開発向け転職エージェントに相談しながら、復帰に向けて準備を整えてみてはいかがでしょうか。